ビジネスシーンにおいて、メールでのコミュニケーションが日常的に行われているかと思います。
その中でも、専門的な質問に対する回答をメールでする場合にどのように回答メールを書けばよいか悩まれる方も多いでしょう。
この記事では、クライアントから会計税務に関する問い合わせを受けた際の回答メールの書き方を紹介します。
回答メールの基本型
会計税務に関する問い合わせに対する回答メールは基本的に以下の型に沿って記載します。
回答メールの基本型
①宛名
②はじめの挨拶
③問い合わせに対する結論
④(エビデンスなどに基づく)取引事実の認識
⑤関連する会計基準・法令等
⑥取引事実に対して基準・法令等の当てはめと、そこから導かれる結論
⑦今後のアクションなど
⑧締めの挨拶
以下、基本型についてひとつずつ説明していきます。
①宛名
ここは特に説明する必要はないでしょう。
●●様、●●さんなどクライアントとの関係に応じて失礼のない宛名を書きます(必要に応じて、会社名や部署名を記載する場合もあります)。
②はじめの挨拶
クライアントとの関係にもよりますが、親しき中にも礼儀ありで、基本的には「お世話になっております」「いつもお世話になっております」などの挨拶を書くのがビジネスメールのマナーとなります。
③問い合わせに対する結論
「ご質問いただいた件、●●と考えます。」など、冒頭に結論を書きます。
なぜなら、専門家の検討結果を伝えるメールは文章が長くなることも多く、最初に結論を書かないと読み手が理解できず混乱してしまう恐れがあるためです。
そのため、まずは結論を書き、読み手に結論を理解してもらった後に、どうしてそう言えるのか?という疑問に答える形で以降の検討結果を説明していきます。
④(エビデンスなどに基づく)取引事実の認識
一般的にクライアントからの問い合わせは、メールや電話での説明があり、それとあわせて取引事実が確認できるエビデンスを送っていただき、会計税務処理を検討するかと思います。
そこで会計税務処理の検討を行うにあたっての前提となる取引事実に認識の相違がないかを確認するために、クライアントからの説明やエビデンスから読み取った取引事実を記載します。
もし取引事実に認識の相違があった場合は、クライアントから「それは違います」などのフィードバックをもらえる可能性もあるため、前提とな取引事実の認識に相違がないかを確認していただく意味も含めて記載しましょう。
⑤関連する会計基準・法令等
認識された取引事実に対して、どの会計基準・法令の、どの条項が適用されるかを示しましょう。
⑥取引事実に対して基準・法令等の当てはめと、そこから導かれる結論
取引事実に対して、関連する基準を当てはめるとどういった会計・税務処理になるのかを説明します。
⑦今後のアクションなど
結論をもとに、今後のアクションプランを説明します。
導かれた結論に対して今後何をやらなければならないか、その場合の注意点などを必要に応じて説明します。
⑧締めの挨拶
クライアントとの関係にもよりますが、基本的には「ご不明な点がございましたらご連絡ください。」「引き続きどうぞよろしくお願いいたします。」などの締めの挨拶を書くのがビジネスメールのマナーとなります。
参考書籍
『入門 考える技術・書く技術』終章メール劇的向上術を参考になります。
法的三段論法の論理の組み立て方を応用して、メール文の構成を作っています。
本記事のメール構成と直接的には関係ありませんが、メールに関しては上記書籍も参考になります。
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