公認会計士は、医師や弁護士と並ぶ国家三大資格の一つとして知られ、非常に高い専門性を持つ専門職です。その分、年収についても一般的な会社員と比べて高い水準にありますが、実際のところどれくらいの収入が得られるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、2026年現在の最新状況を踏まえ、公認会計士の年収を年代別、役職別、そして勤務先別に詳しく紐解いていきます。これから資格取得を目指す方や、キャリアアップを考えている現役の会計士の方にとって役立つ情報を網羅しました。
公認会計士の平均年収と初任給の現状
公認会計士の全体的な平均年収は、一般的に1,000万円前後と言われることが多いですが、実際には勤務先の規模や個人の経験によって幅があります。厚生労働省の統計や業界の動向を見ると、試験合格直後の初任給であっても、年収500万円から600万円程度からスタートするケースがほとんどです。
一般的な新卒社員の初任給と比較すると、スタートラインから非常に高い水準に設定されていることがわかります。これは、公認会計士という資格が独占業務(監査業務)を持っており、市場価値が極めて高いためです。また、多くの監査法人では残業代や各種手当がしっかりと支給されるため、入社1年目から手取り額が多くなる傾向にあります。
大手監査法人における役職ごとの年収推移
公認会計士の多くが最初にキャリアをスタートさせる「BIG4」と呼ばれる大手監査法人では、役職が上がるにつれて年収が段階的に大きく上昇します。
- スタッフ(入社1〜4年目) 年収550万円〜800万円程度。実務経験を積みながらシニアスタッフへの昇格を目指す段階です。
- シニアスタッフ(入社5〜8年目) 年収800万円〜1,000万円程度。現場のリーダーとしてチームをまとめる役割を担い、1,000万円の大台が見えてくる時期です。
- マネージャー(入社9年目以降) 年収900万円〜1,300万円程度。管理職となり、クライア3ト対応や法人の運営に関わります。
- シニアマネージャー 年収1,200万円〜1,500万円程度。
パートナー(共同経営者) 年収1,500万円〜数億円。法人の出資者としての立場になり、実力次第で報酬は青天井となります。
このように、順調に昇格を重ねることで、30代のうちに年収1,000万円を突破することは決して珍しいことではありません。
年代別にみる公認会計士の平均年収モデル
公認会計士の年収は年齢とともに上昇していくのが一般的です。それぞれの年代でのボリュームゾーンを確認してみましょう。
20代の年収 20代後半でシニアスタッフに昇格していれば、年収800万円から1,000万円程度に達します。同年代の平均年収と比べると、2倍近い収入を得ることも可能です。
30代の年収 30代になるとマネージャー職に就く人が増え、年収は1,000万円から1,300万円程度が標準的になります。この時期に転職を選択し、事業会社の管理職やコンサルティングファームへ移ることで、さらに年収を上げるケースも見られます。
40代以降の年収 40代以降は、監査法人内でパートナーを目指す道と、CFO(最高財務責任者)として企業経営に参画する道、あるいは独立する道に分かれます。いずれの道を選んでも、専門性を武器に1,500万円以上の高年収を維持することが期待できます。
勤務先の形態によって変わる年収の差
公認会計士の活躍の場は監査法人だけではありません。どこで働くかによって年収の構造も変わってきます。
コンサルティングファーム 戦略系やFAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)系のファームでは、監査法人よりも高い年収が設定されていることが多いです。成果主義の側面が強く、ハードワークではありますが、若くして年収1,500万円を超えることも可能です。
事業会社の経理・財務部門 大手企業の経理部長やCFO候補として採用される場合、年収1,000万円〜1,800万円程度が相場となります。監査法人ほど劇的な昇給はないかもしれませんが、福利厚生が充実しており、ワークライフバランスを保ちやすいというメリットがあります。
金融機関(投資銀行・PEファンド) 投資銀行のM&A部門やPEファンドなどでは、公認会計士の高度な財務知識が重宝されます。ベース給に加えて多額のボーナスが支給されるため、年収3,000万円を超えるようなエグゼクティブな働き方を目指すこともできます。
独立開業した公認会計士の年収と成功の鍵
公認会計士として独立開業する道も、非常に魅力的な選択肢です。独立後の年収は完全に個人の腕次第となりますが、成功すれば数千万円から1億円以上の年収を得ることも夢ではありません。
独立した会計士の主な業務は、税務申告、経営コンサルティング、IPO(新規公開株)支援、M&Aのアドバイザリーなど多岐にわたります。特定の業界に特化したり、ITツールを駆使して効率化を図ったりすることで、高い利益率を確保できます。
ただし、独立直後は集客に苦労することもあり、一時的に年収が下がるリスクも考慮しなければなりません。監査法人時代に築いた人脈や、特定の専門分野における圧倒的な強みを持っていることが、高年収を実現するための鍵となります。
公認会計士がさらに年収を上げるためのポイント
現状の年収に満足せず、さらに上を目指すためにはいくつかの戦略が必要です。
- 英語力などの語学力を磨く グローバル化が進む中、英語で監査やコンサルティングができる会計士は非常に希少価値が高いです。外資系企業や海外プロジェクトに関わることで、年収の大幅なアップが見込めます。
- IT・DXスキルの習得 2026年現在の会計業界では、AIやデータ分析を活用した監査が主流となっています。ITに強い会計士は、システム構築や業務改善コンサルティングの分野で高い報酬を得ることができます。
- 専門特化型のスキルを持つ 「国際税務」「事業承継」「組織再編」など、難易度の高い特定分野に精通することで、代わりのきかない存在となり、コンサルティング単価を上げることが可能です。
上記のような経験・スキルを獲得し市場価値を高めたうえで、より高年収を獲得できる先へ転職することも選択肢のひとつです。もちろん、今いる場所で出世を目指し年収を上げるという選択もあると思います。
自身の市場価値を把握しておくことの重要性や、そのためにハイクラス転職サイトに登録しどのようなオファーがくるのか確認する、転職サイトの業務経歴書を定期的に更新し井の中の蛙にならないように市場の評価を確認しておくことの重要性は以下記事でも解説しているのでご興味のある方はこちらもご確認ください。
「後悔しないキャリアを歩むために、常に自身の市場価値を把握し、高める意識を持っておこうという話」
「公認会計士や税理士がハイクラスなキャリアを築くためにコトラ転職を活用すべき理由と登録から内定までのステップを徹底解説します」
公認会計士は、努力と戦略次第でどこまでも年収を伸ばせる可能性を秘めた素晴らしい職業です。自分の目指すライフスタイルやキャリアプランに合わせて、最適な道を模索してみてください。


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