「残業したくないけど成長したい」についてどう考える?

仕事術

働き方改革の影響か、それとも価値観の変化か、残業をあまりしたくないと考える若者が増えているようだ。

「マイナビ2023年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(8月)」によると、就職活動前の学生に「社会人になった際の残業時間の理想」を聞いたところ、「毎月1~10時間」が44.3%で最多と答えたそうだ。「残業なし」と回答した学生も入れるとかなりの人が残業したくないと考えていることが伺える。

一方、個人的な経験から言うと、手に職をつけたい、スキルを身につけたいといった成長意欲が若者も多いと感じる。 昨今のコンサル業界の人気も、会社に頼らずどこでもやっていけるスキルを身につけたいと志向する若者が増えているからだろう。

この矛盾についてどう考えるか?
最初は「残業したくない」と考える人と「成長したい」と考える人は違う層なのかとも考えたが、どうも違うと感じる。
「残業したくないけど成長したい」と考える人が多いみたいだ(もちろん、残業関係なくバリバリ働きたいという若者もいる)。

モーレツに働いてきた世代から見ると、「何を甘えたことを言っているんだ」と感じるだろうし、残業したくない若者からみると、「人生を仕事だけに捧げて何が楽しいのか、ワークライフバランスを重視して働きたいと考えるのは当然じゃないか」と感じるだろう。

このテーマについて筆者が考えたことを少しまとめてみたい(現時点の考えなので将来は変わる可能性もあるが)。

まず、仕事を通じて得られる経験を「量」と「質」の量面から考えていくと、若いうち(特に社会人になってからの数年)は絶対的に仕事の「量」が大事になると考える。

社会人になってからの数年は社会人人生を決める大事なファクターであり、ここで仕事の「量」をこなし、仕事の基礎・基本を身につけるのと同時に(最初は難易度が高い仕事は振られないと思うので、「質」よりは「量」が仕事ができるかどうかの決定要因になる」)、残業してでも仕事を完遂するというメンタル(責任感ともいえる)を培うのが大事だと思う。

つまり、若者が最初から「残業したくない」など仕事の「量」を避ける行動をとると、結果的に仕事ができるようにならず(あまり成長できず)、人生の後半において後悔することになると考える。

ただ、20代後半から30代になるにつれ、仕事の「量」から得られる学びは段々少なくなっていくため、そこからは仕事の「質」を意識するフェーズに移っていくと思う。

ここでの仕事の「質」とは、難易度が高い仕事を経験することだけでなく、専門書・学習教材(youtubeやUdemy、ウェブサイト)などで学んだ知識を実際に仕事に応用してみる、基準・法令などの根拠規定をきちんと調べるなど、「ひとつ仕事の経験」を汎用性のあrる知見にする活動全般を指している。

30代後半から40代以降は管理職になりマネジメントなどに重点が移っていくため、「質」の高い仕事経験だけでなく、「人」について学ぶなど、個別スキルではない、もっと広い見識が求められるのであろう(今回は主テーマではないためこれ以上は割愛)。

皆さんは「残業したくないけど成長したい」といった問いにどのように考えますか?
自身が若者の立場なのか、若者の部下を持つ上司なのか、それぞれの立場やこれまでの経験によって考えは色々ですし、正解はないと思いますが、これを機に考えてみるのもいいでしょう。

以上

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